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は、申請が前提となりますが、市が状況を把握しているものについては、申請を省いて対象者に証明書等を郵送するような便宜措置をとりました。
人命救助や救援物資の配分が第一で、人手がとられたために、通常業務を行えなかった点は反省すべきで、必要な部署には最低限の職員を配置しておく必要があったと考えます。また、問い合わせ等の相談についても、災害対策本部職員が外に出て情報収集にあたることとなっていましたが、情報を収集できる体制がなく十分な対応ができなかったので、できるだけ早く人を確保し、より多くの正確な情報をもとに、被災者を安心させてあげることが必要であったように思います。
(西宮市・湊市民相談課長)
市も市民も、色々なものを失ったが、失ったものは悔やんでも仕方ないので、これからは何かを拾い出さなければならないと思います。
その一つが、市民と行政との信頼関係の構築であり、これまで開催されてきた震災特別相談の件数をみると、それが実現されてきているように思います。相談に訪れた人達に対し行政が真摯に対峙すれば、それをもって市民との信頼関係が生まれてくることと思います。市民から求められることに対して、市は応えていかなければならないのです。

 

〜行監からの安否確認〜

(松尾所長)
震災後、私どもはできるだけ早く皆様方の状況を確認したいと思っておりましたが、いかがだったでしょうか。
(岡田委員)
電話は不通であり、震災から1週間から10日後に職員の訪問を受けたように思います。
(田良原委員)
1月23日の夜に事務所から電話があり、24日に職員の方が自宅まで来て下さいました。
(梶野委員)
京都の病院に入院しているときで、2月上旬に兵庫から滋賀に転勤していた福田さんからのお見舞いを受けました。

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西宮市担当 梶野君江委員

 

(石垣委員)
高槻に避難した後、電話連絡がありました。2月上旬には相談課長の訪問も受けました。(南澤委員)
1週間も経たないうちに電話連絡がありました。その時に石垣委員の消息もお話したように記憶しています。
(西宮市・古賀市民相談課係長)
当初は電話が通じなかったのですが、1〜2日中には、西宮市の行政相談委員8人の全員の安否確認をすることができました。
(司会)
そうすると西宮市さんと比べて、合同庁舎が閉鎖されていたことや、安否確認をすべき委員さんが多かったこともありますが、事務所の立ち上がりは遅かったですね。

 

 

 

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